血糖コントロールに有効で、そして
メタボ対策にも効果があるという
糖質制限食。
でも栄養のバランスが良くないから体に悪いんじゃないの?
たまには真面目に糖質制限食を語ってみるか。
美味しく、楽しく糖質制限が合い言葉の
糖質ポリスでございます。
まずは下図をご覧下さい。

糖尿人のわたしも、この記事を読まれている2型糖尿病のあなたも、
かつては血糖正常人だったわけです。
糖質を食べると、膵臓くんがインスリンちゃんを追加分泌してくれて、高血糖とならないコントロールが有効に働いていたのです。
ああ、
それなのに、
それなのに、、、
インスリンは出ているけれど、その効きが鈍くなっている
インスリン抵抗性。
インスリンの出が悪くなる
インスリン分泌低下。
、、、そう見事、
糖尿病になっちゃったのであります。
シナリオは人それぞれですが、例えばこんなケースがあるでしょう。
糖質の多いジュース、ポテトチップス、うどんなどをグビグビ・バクバク飲み・食べ続け、
膵臓くんが
インスリンちゃんを追加分泌するのにフル回転した結果、インスリン分泌細胞である
膵β細胞が壊れちゃった。
ストレスによるドカ喰い、飲み会の〆に深夜のラーメン、有酸素運動って何ですか? なんて生活で
ポッチャリ街道まっしぐら。
せっかくインスリンちゃんがブドウ糖くんを運んできてくれているのに、それに気づかない、そう
感受性の低ぅ~い鈍感な体になっちゃった。
血糖値を下げる仕事を一手に引き受けている、
責任感の強い一人っ子の膵臓くんは頑張る、頑張ると疲れる、疲れると頑張れない、頑張れないと血糖値が上がる、上がるほどに必死になって頑張る、頑張りすぎで壊れる、ということになるわけです。
酸素を取り込んで血液に送り込む
肺臓くんは双子です。
血液をろ過しておしっこを作る
腎臓くんも双子です。
我々の体に、左右に別れて存在する双子ちゃんはこれだけではありません。
目、耳、手、足、金●(^_^;)、、、
どうして一人っ子に生まれてきたんだ、膵臓くん。そう、
恨むなら進化を恨みなさい!さて、先の図のようなグルコーススパイクは糖尿病になった結果であります。
でも、そうなる直前の生活はこんな風だったのかもしれません。

左の図で例えるなら、食前2時間160mg/dL、食前110mg/dL、食後1時間180mg/dL、食後2時間半150mg/dL、、、といった風に、
血糖値を計測時の点としてとらえることができます。
しかし、これを
面でとらえるとこうなります。

はい、色を塗っただけです。(^_^;)
点でとらえると最高180mg/dLと警戒水域で何とか留まっているかに見える血糖値も、
面でとらえれば十分に下がる暇のない
危険な生活であることが視覚的に理解できるのではないでしょうか。
それぞれの点はたいしたことなくても、
面ではえらいことになってまっせ!
血糖値が十分に
下がっている時間が長く、そして最高値との差が大きくならない、言い換えれば
グルコーススパイクを起こさない食事法、それが
糖質制限食なのであります!
血糖値が十分に下がり、一人っ子の膵臓くんが
休める時間が多ければ多いほど、膵臓くんの機能が復活する可能性が高くなります。
さらに、ダイエット効果によって
感受性が改善すれば、よりいっそう血糖値が下がりやすくなります。
だからこそ糖質制限食は有効なのであります!
でも、でも、
栄養のバランスが良くないから体に悪いんじゃないの?
その疑問についての回答は、ドクター江部がブログに詳しく書かれています。
糖質制限食の効果と長期的予後、総コレステロールは?1980年~2000年まで20年間、米国の女性看護師 82,802人に対して行った追跡調査の結果、少なくとも心臓病に関しては、高タンパク・高脂肪食の長期的安全性があるていど保証されたということになるとのことです。
糖質制限人にとって非常に
意義の高い調査ですね。
ところでドクター、「
予後」なんて専門用語は我々素人には何のことかピンときません、とこの場で弱い目に突っ込んでおきます。面と向かってツッコミコメントを入れる根性はありませんので。(^_^;)
さて、しかし、このような調査以前に、人類の農耕の歴史はわずか
1万年なのです。
さらに、耕作したカロリーの高い作物をいつでも食べられるように保存し、安定して美味しく食べられる形状にするために精製して、例えば小麦粉をパン、麺などへに加工するようになったのはさらに短い期間でしょう。
それまでの
人類の歴史399万年間は、血糖値が上がることの方が珍しかった。
地球が出来てから人類と呼べる体になるのに
460000万年(46
憶年)。
そして、人類と呼べる体になってから
399万年かけた進化。
その
460399万年かけた進化を、農耕以来の
糖質大量摂取時代の到来を受けて、
急遽
1万年で
進化し直せるとお思いですか!?たった
1/460400 の期間であります。
もし人類の歴史で、グルコーススパイクを度々起こすような食生活が続いていたのなら、その進化の過程で、
膵臓くんがもっと
強く丈夫になったか、または
血糖の降下をバックアップする別のシステムが作られていたはずです。
糖質制限食とは、人類の長い歴史から見れば極めて
当たり前の食生活と言えるわけであります。
とは言え、食事療法だけではなく、適度な
運動をお忘れなく。(^^)
糖質ポリス
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