美味しく、
楽しい糖質制限を心掛ける
糖質ポリスです。
「たかじんのそこまで言って委員会」を観ていると、超個性的、ユニーク、唯一無二の存在感を誇るロバート・ゲラーさん(東京大学大学院教授)が地震を解説するゲストとして招かれていました。
登場と同時に司会者から「ちょっと痩せましたね」と言われ、「医者からダイエットしないと糖尿の合併症が心配と伝えられたので痩せたのです」といった意味のことをおっしゃっていました。
おやおや、糖尿人だったんですね。
で、おせっかいな糖質ポリスはロバート・ゲラーさんにこんなメールを送ったのです。
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題名:たかじんのそこまで言って委員会 を楽しく拝見しております
はじめまして。
わたし自身も糖尿で、糖質ポリスと称して下記のブログを運営しております。
http://1042police.blog116.fc2.com/
糖尿ではありますが、薬やインスリンを全く使用せずに血糖値をコントロールしております。
「糖質制限食」という血糖値を上げない食事法です。
下記は医者で、ご自身も糖尿で、「糖質制限食」を推進されているドクター江部のブログです。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/
肉や魚をモリモリ食べて、体重は安定しており、薬もインスリンも使わずにHbA1c5%台です。
このような方法もあることをお知らせしたくてメールいたしました。
お体をいたわり、これからもご活躍下さい。
-------------------------------------------------------------------------素人のブログだけでは信ぴょう性に欠けるかと、無断でドクター江部のブログを紹介しちゃいました。
こんな余計なお世話メールをいままで出したことはなかったので、送信するかしないか悩みつつ、ま、山のようなメールを受けてらっしゃるであろうから、どうせ読み飛ばされるだけだろう。
ゴミ箱直行で意味のないメールになることを承知で送ることにしたのです。
すると、なんと返事をいただきました。
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「糖質ポリス」さんへ
ゲラーです
メールありがとうございました。
僕はこれまでの1年半は薬剤なしの運動とダイエットで「治療」しています。(東大病院の治療のおかげで最近の1年間はA1c値を 5.8% ぐらいに保っています。)
これからもがんばりましょう!
では、
-------------------------------------------------------------------------おっと、読んでいただいたうえに、返事をいただいてびっくり!m(_ _)m
糖質制限ではないようですが、「薬剤なし」の治療を「東大病院」でも行っているのですね。
「薬剤あり」が駄目だと言うつもりは全くないのですが、薬剤を使わないで済むのであれば、経済的にも体の面でも、それにこしたことはありません。
そういう事例があることを、これから「糖尿病」のキーワードでネットサーフィンする方のためにも紹介したいと思い申し出てみました。
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ゲラーさん
薬剤なしで運動とダイエットでA1c値を 5.8% というのは凄いです!
このポイントは「薬剤なし」ということだと感じますが、「薬剤なし」で糖尿治療は行えないと言う医者が多いのが事実です。
ゲラーさんが「薬剤なしで運動とダイエットでA1c値を 5.8%」に保ってらっしゃることをブログなどで広めることを許していただけないでしょうか。
いま、ほとんどの糖尿人は「薬剤」で血糖値を下げて合併症から逃れている状態です。
わたしは「糖質制限」ですが、ゲラーさんは「運動とダイエット」で「薬剤」を使わずにそれを行ってらっしゃることを、多くの糖尿人に知ってもらいたいのです。
-------------------------------------------------------------------------すると、快い承諾のメールをいただきました。
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貴ブログに記述しても構いませんが、念のために経緯の要旨を説明します。
・2009.8.10ごろ、 A1c 13.0 ぐらいで(人間ドックの結果)、教育入院すべきとの勧告
・2009.8.17~27 教育入院、インスリン服用開始
(そのときから、現在まで、だいたい1日計1時間程度散歩、おそらくこれが改善した大きな要因)
・2009.10.20ごろ、だいぶ事情改善、医者との相談の上インスリン服用も当分不要と認め(現在に至ります)。
自分の経験を踏まえると、糖尿病の診断をされたとき、医者がインスリンの服用を指示したならそれに従った方がよいと思います。
但し、もう必要ないと認めたときには、医者は「やめてもいい」と指示することが(いうまでもなく)望ましいです。
他の医療機関のことをしりませんが、東大病院の場合には客観的なデータ(主に血糖値、A1C、体重)が服用をやめてもいいと示すようになれば、東大病院の医者たちはそれを躊躇せずに認めます。(聞いた限り、患者の3%程度ぐらいだそうです。)
後は、運動(ハードでありませんが、定期的にほぼ毎日お散歩1時間程度)はたいへん大切な「治療」であると考えています。
では、
-------------------------------------------------------------------------なるほど、かなり努力されたことでしょう。
そして、お散歩を日課にしたことも改善のポイントであったということですね。
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ゲラーさん
ご返信いただきありがとうございます。
貴殿の主旨を正確に伝えるため、当方の最初のメールからの全てを公開させていただけないでしょうか。
多くの糖尿人にとって、客観的に判断できる情報であるを思います。
ご了承いただければ幸いです。
-------------------------------------------------------------------------と、メールしてみました。
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ゲラーです
他の患者にも役立つなら公開しても全然構いません。
但し、自分の経験を参考にしていただくのは嬉しいのですが、主治医と相談せずに行動をとらないこととも記述してください。
取り急ぎ、
-------------------------------------------------------------------------ご了解をいただきましたので、公開させていただきました。
糖尿人という言葉、どうやら通じちゃったみたいですね。(^^)
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ゲラーさん
ご返信ありがとうございます。
ご了承いただけてとても嬉しいです。
原文をそのまま公開させていただきます。
お体をいたわりつつ、これからのご活躍を楽しみに拝見させていただきます。
また「たかじんのそこまで言って委員会」に登場して下さい!
-------------------------------------------------------------------------そして、その後このようなメールをいただきました。
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ゲラーです
OKですが、タイプミス、表現、テニオハなどを(必要があれば)訂正してください。
また、アップされたらそのポストのURLを教えてください(主治医に見てもらいます)。
なお、たかじんの番組に今後とも出ることができれば楽しいですが、主としては現役教員として研究・教育に取り組んでいきます。
では、
-------------------------------------------------------------------------ほぼ完璧な日本語をお使いでしたが、主旨が変わらないように注意して、多少訂正を入れさせていただいた部分があります。
そして翌日、さらに、、、
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ゲラーです
そういえば、一言付け加えてください。
「教育入院」中に、ダイエットについての説明がありました。
それを受けて変更したことは、まず、油(バターなど)を極力さけることです。
退院した直後の2ヶ月ぐらいはアルコール及びケーキ類を一切控えました。
退院2ヶ月後医者にお酒を少し飲んでよいと言われ、それから再開しましたが、以前より控えめに飲んでいます。
でも、バター・オリブ油などはまだ避けています。
たぶん、これは血糖値コントロールには大きなポイントなのではないかと自分の経験に基づいて考えています。
-------------------------------------------------------------------------やはり日本糖尿病学会の提唱する栄養指導を受けてらっしゃるのですね。
現在の日本の糖尿病治療の王道です。
そこで、糖質制限をアピールしすぎないように心がけながら、このようなメールを出しました。
わたしとしては、かなり控えめに書いたつもりではあります。
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糖質ポリスです
今回のメールの内容も付け加えさせていただきます。
一般的なカロリー重視の食事制限では、油やアルコールは駄目な食べ物の代表となっていますが、わたしの行っている糖質制限では、アルコールは特に問題なく、油はLDL(悪玉)コレステロールを下げる働きのあるオリーブ油(一価不飽和脂肪酸が多い)などは積極的にとろうという考え方です。
「飽和脂肪酸」はラード、牛脂、バターなど肉類や乳製品の脂肪、いわゆる常温で固まるような脂質(アブラ)に多く含まれ、LDL(悪玉)コレステロールを押し上げますので避けたい食品です。
わたしのブログでもその辺りをまとめたものがありますので、お時間があればご拝読いただければ幸いです。
http://1042police.blog116.fc2.com/blog-entry-5.html
血糖値の自己測定を行うとよくわかるのですが、お米、パン、麺類、スイーツといった糖質(糖質=炭水化物-食物繊維)の高いものを食べることで血糖値が上がりますので、それを出来るだけ避けようというのが、わたしが行っている糖質制限食です。
現在のような糖質の高い食事は、例えば精白米が日本で食べられるようになったのは江戸時代以降で、それまでの人間は400万年ものあいだ糖質の少ない食生活を続けてきましたので、いまの食生活に体が追いついていないのが糖尿病になる大きな原因になっていると思います。
-------------------------------------------------------------------------ということで、このブログを東大病院のドクターにも読んでいただくことになるようなのですが、どのような印象をもたれることでしょう。
世の中には、けったいな食事法を信じている人間がおるんやねぇ、、、かな(^_^;)
まぁ、いずれの方法にしても、HbA1cを低く抑えることが合併症を起こさない重要なポイントです。
糖質制限はその意味で、非常に理のかなった方法であります。
これからも引き続き
美味しく、
楽しい糖質制限を心掛ける
糖質ポリスです。
糖質ポリス