糖質制限人も本を読む。
美味しく、
楽しい糖質制限を心掛ける
糖質ポリスです。
ひさびさの更新でございます。(^_^;)
さて、表題の本がNyantareさんのブログ「
お砂糖のないスイーツ」にて
復刊希望としてひっそりとリンクされているのを発見し、図書館で借りて読んだのは昨年のいつ頃だったでしょう。
「病」「ブルース」「麻薬」といった、何ともおどろおどろしいキーワードが並んでいる不気味な書名ですが、歴史的背景を含めた砂糖についての知識が広がり非常にためになりました。
著者ウィリアム・ダフティはアメリカ人で、子供の頃から清涼飲料水をはじめとする砂糖まみれの食生活をしており、そのまま大人になって原因が特定できない幾つもの病に悩まされることになり、やがてマクロビオティックの提唱者である日本人、
桜沢如一の考えに出会い、当初は砂糖の禁断症状に苦しめられながらも、やがてすっかり体が良くなり、健康的に痩せることもでき、めでたしめでたし。
、、、というエピソードからはじまり、そもそも砂糖とはなんぞや?を深く掘り下げ、人々を惹きつけて止まない甘味の魔力を利用せんがために、多くの国や人々がその利権をめぐって力戦奮闘し、砂糖生産のために多くの奴隷が犠牲となった世界史を振り返り、そして今も続く砂糖の利権を声高らかに書き綴っています。
わたしはマクロビオティックを始めようと考えているわけでもありません(今や玄米でも血糖値が上がる体でございます(^_^;)し、砂糖の利権に絡もうと企んでいるわけでもありません(そのようなコネも資本もございません(^_^;)が、この本の最後の章に紹介されている
「自然料理法のすべて」という部分を
除いて(・_・?)、非常に勉強になり、興味深く読むことが出来ました。
この本の中に、1973年にアメリカの上院委員会においてアメリカ医師会の食物・栄養評議会の代表医師らに
「砂糖」と「炭水化物」を区別させようと試みた答弁が紹介されています。
その文章は非常に
もどかしい内容で、上院議員の質問に対する答弁に立った3人の医師はいずれも、砂糖は炭水化物であって「砂糖」として特別に区別されるべきものではない旨を詭弁をもってのらりくらりと繰り返します。
この本での「砂糖」とは、このブログでいう「糖質(saccharides)」全てではなく
「精製された炭水化物」のみを指しています。
砂糖黍や砂糖大根の絞り汁を精製して作られたいわゆる
砂糖(シュガー)や
精白小麦粉、
精白米などのことで、精製せずに食べる野菜などに含まれている糖質は含まれていません。
糖質 ⊃ 砂糖
糖質 = 炭水化物 - 食物繊維
それでは、なぜ砂糖(シュガー)を炭水化物(カーボ)と区別することに対してこの医師達が抵抗したのかと言うと、それを区別されてはまずい立場の人たちからたっぷり
鼻薬を嗅がされているからにほかなりません。
現在に至っても、なるほどと言えばなるほど、やはりと言えばやはり、アメリカ糖尿病協会は糖質(saccharides)コントロールではなく、
炭水化物(カーボ)コントロールなどと真の注意物質をぼかす表現を用いています。
炭水化物(カーボ)をカウントして、そのうち一定以上の食物繊維(ダイエタリーファイバー)を含んでいるものだけはそれを減算するという
不自然かつ安本丹な計算をするに至った理由は、前述の医師達に対するものと同種の力が働いているからにほかならないでしょう。
その
力とは有能な食品ロビイストを雇って利権を守る必要のある
利益団体であり、砂糖(シュガー)の場合は当然ながらその利益団体です。
この本の日本語版は1979年に初版され、現在は絶版となっています。
アマゾンで中古を入手することができますが、なんと
プレミア価格となっており手が出ません。(^_^;)
ぜひとも、みんなの
力で
復刊!させませんか!
ぜひとも
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ちなみにこの本は、ドクター江部も
高雄病院で糖質制限食を開始する際に参考にされた一冊としてブログで紹介されています。
糖質ポリス